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親子で楽しく学べる鶴見川の自然と洪水を防ぐ仕組み「鶴見川流域センター」

親子で楽しく学べる鶴見川の自然と洪水を防ぐ仕組み「鶴見川流域センター」

新横浜周辺から第三京浜・港北I.C.方面へ向かうと、左手の日産スタジアムの先に大きなアンテナと建物が見えてきます。『この施設は何だろう』と思った方も多いのではないでしょうか。実はここは、親子で楽しめるさまざまな体験コーナーを備えた、遊びながら学べる施設「鶴見川流域センター」。開館中は無料で自由に入場できます。
2階展示室に一歩足を踏み入れると、すぐ手前に魚たちの水槽が並び、目の前の床面には巨大な流域航空写真。写真に貼ってある小さなシールは、来館者が自分の家がある場所を見つけて貼り付けたものです。鶴見川流域の地形が動物のバクの形に似ていることから、マスコットキャラクターとして愛されている、バクの人形も出迎えます。

生き物にじかにふれあえる体験コーナー

生き物にじかにふれあえる体験コーナーなんといっても子どもたちに大人気なのは、魚やさまざまな生き物の展示。ふれあいコーナーには、アメリカザリガニ、クロベンケイガニ、カブトムシ、キアゲハの幼虫など、近年街中ではなかなか見られなくなった生き物たちが待ち構えます。ここで初めて出会う生き物に触れることは、子どもたちにとって忘れられない体験になるでしょう。 「鶴見川流域水族館」は、鶴見川に生息する魚を、上流から下流まで順を追って見ていくことができる水槽の展示です。鶴見川にこれだけたくさんの種類の魚がいることに、子どもだけでなく大人も驚かされます。
鶴見川流域では、平成16年から始まった「鶴見川流域水マスタープラン」によって、洪水時の浸水被害に対応する施設整備とともに、水質の改善や、川辺の生物が生息できる自然環境の回復、水辺のふれあいの推進などの対策を進めてきました。鶴見川はこの計画によって防災機能も高まり、また、たくさんの生物が棲む豊かな河川となっているのです。

楽しみながら鶴見川流域の治水事業について学べる

楽しみながら鶴見川流域の治水事業について学べる鶴見川流域水マスタープランは、昭和40年代以降の流域の急激な市街地化によって浸水被害がたびたび起こったことを背景に、洪水対策に限らず、環境保護も含めた総合的な「水循環の健全化」を目標に進められてきた計画です。
鶴見川の中~下流域は川の水位増加による洪水が起こりやすい一帯ですが、すでに多くの土地が市街地となっています。そこで、「多目的遊水池」という形をとり、普段は運動場やスタジアムなどのスポーツ施設として使われている場所が、いざという時は巨大なため池になるように作られているのです。その一画にある鶴見川流域センターでは、治水事業や流域の自然について広く知ってもらうためのさまざまな展示やイベントを行っています。
施設内には、洪水の仕組みやその対応策をはじめ、鶴見川流域水マスタープランについて子どもたちがわかりやすく学べる展示も多数用意されています。

鶴見川流域センター雨量計 鶴見川流域センター雨量計中の機械 天気予報やニュースで伝えられる「降水量○mm」って、どのように量られているか知っていますか?計測しているのは、「雨量計」という機器。センターにはこの雨量計の見本が展示されていて、来館者自身が実際に水を流してみることができます。水が雨量計に入ると、「転倒ます」と呼ばれるシーソーのような部分が一定の水の量に応じてカタカタと動き、その回数によって雨量を計測します。 鶴見川流域の立体模型にビー玉を転がして、水の流れを体験できるコーナーもあります。流域の地形をかたどった模型に源流の方からビー玉を転がすと、川の水がどのような経路をたどって流れていくのかが子どもたちの目にもわかりやすく伝わります。ビー玉が転がらずに止まってしまうところは、川の水が溜まりやすく浸水被害が起きやすい場所。そういった説明をしてから、洪水が起きた時の実際の写真を見せると、理解して興味を持ってくれる子どもも多いといいます。

豊富なイベントを通じて流域の環境を守る大切さを伝える

豊富なイベントを通じて流域の環境を守る大切さを伝える「中には何度も通ううちに館内スタッフの説明を覚えてくれて、先に言ってしまう子もいるんですよ」と笑顔で話す、京浜河川事務所・流域調整課の葛原さん。同課長の田原さんとともに、施設の役割や見どころについて話してくださいました。

―来館されるのはやっぱりお子さんが多いのでしょうか。

田原さん「親子連れが多いですね。子どもに自然体験をさせたいという親御さんが、お子さんを連れて来てくれることが多いです。」

葛原さん「大人でも、近隣に住んでいても多目的遊水池のことはよく知らない人も多いと思います。ここに来て、お子さんと一緒に水マスタープランのことを覚えて帰ってくださる親御さんも多いですよ。そのためパンフレットは、大人用と子ども用を両方用意しているんです」

―たしかに大人にとってもなかなか学ぶ機会のないことなので、興味深いですね。

田原さん「当館には海外から治水技術を学ぶための視察の方が来訪することもたびたびあるんです。多くはフィリピンなどの水害が頻繁にある国で、浸水対策の設備を見学に来られます。普段は運動場やスタジアムとして使っている多目的遊水地に水がたまった時の写真を見せると、みなさん驚かれますね。ここまで多機能的な使い方をしている遊水地は日本でもここだけなんです」

―展示施設には、子どもが楽しみながら学べる工夫も数多く見られますね。

田原さん「そうですね。来館したお子さんが参加できるゲームなども用意しています。たとえば、たくさんの魚の絵が描かれているシートがあって、魚の名前が空欄になっているので、館内にいるその魚を探して空欄を埋めていくゲームなど。楽しみながら知識を身につけてもらいたいと思って、いろいろ企画しています。」

葛原さん「ビー玉を転がして流域の水の流れを学べるコーナーの横には、遊水地の説明の資料が置いてあって、『ここに水が溜まりやすいですよね。なので、ここに遊水地を作りました』と説明ができるようになっています。そういうところを入り口にして、子どもたちも理解してくれてきていると思います。

鶴見川流域センター展示物 生き物の展示も、流域で水質改善のためのさまざまな対策を行ってきたことによって、またたくさんの魚が生息するようになったことを知ってもらう入り口です。今ある森を守ってくれている人たちがいるから、水辺の生き物もまた増えて、ホタルが帰ってきたりもしています。そういうことを、みんなで力を合わせてやっていくのが水マスタープランなので、それを知ってもらえるこの施設の役割は大きいと思います」

田原さん「子どもたちもよく学んでくれているので、うれしいなと思います。これから夏休みになると、休館日以外は毎日イベントを開催するので、より当館を知ってもらって、流域の取り組みに興味を持っていただけるきっかけにしたいと思っています。」

―今後はこのセンターをどのような場にしていきたいですか。

葛原さん「昨年の来館者は3万6千人を超え、延べの来館者数も平成15年9月のオープンから数えて30万人を突破しました。だんだん当館が地域の人たちに広まってきていると感じています。けれど、来館者さんにお話を聞くと、『今まで前を通っていたけれど、入っていいか分かりませんでした』『勇気を出して初めて入ってみました』という声も聞かれます。もっと気軽に来てもらえるセンターにするためには、まだまだ工夫が必要だと思います。地元との連携も強めて、アピールしていきたいと考えています」

田原さん「そのためにも、夏のイベントはぜひたくさんの子どもに参加してもらいたいですね。ここに来ることで、鶴見川について楽しく学んで流域の環境を守る大切さを知ってもらいたいと思います」

7月21日~8月27日までの夏休み期間中毎日開催されるイベントの詳細は、ホームページからも見ることができます。マイバッグや水鉄砲を作る工作企画、水のろ過実験や、液状化現象の仕組みがわかる実験などに加え、野外に出て生き物を観察する探検企画などが楽しめます。ぜひ親子で参加してみてはいかがでしょうか。

鶴見川流域センター 田原さん

Profile

国土交通省 京浜河川事務所 田原さん

鶴見川流域センターを管轄する京浜河川事務所職員。各種イベントにも参加します。

鶴見川流域センター 葛原さん

Profile

国土交通省 京浜河川事務所 葛原さん

鶴見川流域センターを管轄する京浜河川事務所職員。各種イベントにも参加します。

今回ご紹介した場所はこちら

鶴見川流域センター外観

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